食品衛生責任者が突然退職したらどうすれば良いか
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飲食店を経営していると、「食品衛生責任者が諸々の都合で突然退職してしまった！」というケースも出てくるかもしれません。他の資格者を用意する間もなく辞められてしまった場合、お店は営業できなくなるのでしょうか。
食品衛生責任者とは
食品衛生責任者とは、飲食店の運営にあたって施設内での食中毒や食品衛生法違反を防ぐために管理運営を行う人です。
食品衛生責任者自体は国家資格ですが、各自治体が開催している講習会（食品衛生責任者養成講習）を受講すれば取得できます。
食品衛生責任者がいない場合はどうなるのか
前提として、飲食営業を行うには1店舗につき「食品衛生責任者を1名以上配置する」というルールがあります。食品衛生責任者が不在のまま営業したり、1名の食品衛生責任者に複数店舗を任せるのも禁じられています。
食品衛生責任者不在のまま営業を行っていると、行政処分として、指示、営業停止、営業許可の取消しの対象となってしまいます。
とは言っても有資格者を探すのもなかなか大変です。そんな時は新たに食品衛生責任者になる人を立てて、直近の講習会に申込みをした上で、誓約書を提出すれば、営業が可能です。
営業を続けるには…
食品衛生責任者が突然退職してしまっても、下記のとおり申請すれば営業は可能です。
- ①新しい食品衛生責任者となるスタッフを探す
- ②食品衛生責任者養成講習会に申し込む
- ③管轄の保健所に、講習会の受講予約票と「食品衛生責任者設置誓約書」を提出する
- ④食品衛生責任者変更届を提出
保健所の窓口にて「食品衛生責任者設置誓約書」を提出すれば、若干の間、責任者不在での営業が猶予されます。この方法はお店のオープン予定日までに講習会の受講が間に合わないケースにも活用できます。
ただし、あくまでも便宜的な措置に過ぎないので、責任者不在のまま長期間営業していると、前述した行政処分を科されてしまいます。場合によっては2年以下の懲役または200万円以下の罰金（食品衛生法）が科される可能性もあるので注意しましょう。
有効期限や更新の有無
食品衛生責任者に有効期限はありませんし、原則、更新手続きなども義務付けられていません。（地域によっては有資格者対象の講習会などに定期的に参加しなければならない場合もあります。）
そのため、有資格者が何らかの理由でいなくなってしまった場合に備えて、経営者本人や他の従業員にも資格を保有してもらうなど、対策をとっておいた方が良いでしょう。
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税理士法人 新日本
代表社員 藤本 尚士
飲食店開業支援のベテラン。
これまで代表取締役経験などを経験しており、経営者の視点にたつことができます。
経験に裏打ちされた税務、実務、税務調査能力に加え、最新の税務知識を駆使した節税や経営アドバイスを兼ね備えるとともに、弁護士・司法書士・社会保険労務士・行政書士などの強力なネットワークでワンストップサービスを実現します。
主な資格：
税理士、行政書士、宅建取引士、税務調査士、相続診断士、ファイナンシャルプランナー２級など
